魔性の香り（R15+）

魔性の香り（R15+）江坂はある夜、川に身を投げた女を助ける。女は滝村秋子、夫の暴力に耐えかね家を出たと話した。二人の奇妙な同棲が始まった。憂いを秘めた秋子に江坂は惹かれていく。やがて二人は結ばれた。時折、秋子は他の女と話す江坂に、エキセントリックな面を覗かせるのだった。秋子は、夫の豊に離婚を迫った。打ち明けられた豊は驚く。大学病院に勤める豊は、看護婦の三代江とただならぬ関係になり、秋子に離婚を迫ったことがある。しかし、嫉妬深い秋子は離婚にはガンとして応ぜず、家中の家具を金属バットで壊したことがあった。その秋子が離婚を求めて…江坂はある夜、川に身を投げた女を助ける。女は滝村秋子、夫の暴力に耐えかね家を出たと話した。二人の奇妙な同棲が始まった。憂いを秘めた秋子に江坂は惹かれていく。やがて二人は結ばれた。時折、秋子は他の女と話す江坂に、エキセントリックな面を覗かせるのだった。秋子は、夫の豊に離婚を迫った。打ち明けられた豊は驚く。大学病院に勤める豊は、看護婦の三代江とただならぬ関係になり、秋子に離婚を迫ったことがある。しかし、嫉妬深い秋子は離婚にはガンとして応ぜず、家中の家具を金属バットで壊したことがあった。その秋子が離婚を求めてきたのだが、今度は豊が応ぜず、二人でやり直そうと言い拠る。同じ頃、江坂行きつけの店の桑野という男が自宅の風呂場で殺される。事件の前に、店に「秋子」という女から桑野に電話があり、さらに現場には滝村の名刺が落ちていた。秋子のことを思い浮かべた江坂は新聞記者の義兄の青柳に話を聞き、滝村も訪ねた。二人から聞く秋子の姿は、彼女が江坂に話したこととは正反対であった。暴力に必死に耐える女どころか、怖ろしく嫉妬深い女だった。江坂はある疑いを抱く。桑野を殺したのは秋子ではないか……？