股旅
2017年06月24日
Story:
ヤクザの世界で名を売ろうと、社会の底辺で懸命にもがく3人の若者の姿を描いた異色の青春アウトロー時代劇。TVシリーズ、『木枯し紋次郎』を手がけた市川崑監督が、70年代の閉塞した世相を反映させたアンチ・ヒーロー像を描く。灰色の空、霜でぬかったあぜ道を、よれよれの道中合羽に身をつつんだ若い男が3人、空っ腹をかかえて歩いている。生まれ故郷を飛び出し、渡世人の世界に入った源太、信太、黙太郎である。彼等の望みは、金と力のある大親分の盃をもらい、ひとかどの渡世人になることだった。流れ流れて3人は、二井宿・番亀一家に草鞋をぬいだ。源太はここで偶然、何年も前に母と自分を置き去りにして家出した父・安吉と再会した。夜、源太は安吉の家に行く途中、百姓・又作の家の井戸端で、若い女房のお汲が髪を洗っているのをみた。白い肌が、闇の中に浮んでいる。背後からお汲に組みついた源太は、あばれるお汲を納屋につれこんだ・・・。
【キャスト】
萩原健一、小倉一郎、尾藤イサオ、井上れい子、大宮敏光、常田富士男、夏木章、加藤嘉、二見忠男、戸田皓久