大地の子守歌
2016年11月25日
Story:
13歳にして売春宿に売られた少女が、苛酷な運命に耐え生き続ける姿を描くドラマ。脚本は、『動脈列島』の白坂依志夫。監督も同作の増村保造、撮影は中川芳久がそれぞれ担当。秋の四国路の野山に、美しい鈴の音がこだまする。山道を踏みしめていく幼いお遍路の瞳はつぶらだが、盲目であった。少女の名は、りんという。彼女は四国の山奥で、ばばと2人で野性の子として暮していたが、ばばの死後、瀬戸内海のみたらい島に売られた。りんが、13歳の時だった。島でりんを待っていたのは、売春という地獄だった。近い将来、りんも春を売る女にされてしまう。彼女は反抗し続け、苦しい時はばばがよく歌った子守唄を歌った。この島では、陸地での売春と別に、おちょろ舟を漕ぎ出して沖に停泊する船での売春があった。りんはおちょろ舟の漕ぎ手を志願した。舟さえ漕げれば、いつの日か島を脱出できると考えたからだった。しかし、やがて初潮を迎えたりんは、客をとらされ・・・。
【キャスト】
原田美枝子、佐藤佑介、賀原夏子、灰地順、堀井永子、中川三穂子、千葉裕子、木村元、山本廉、加藤茂雄、今井和雄、岡田英次