瘋癲老人日記
2020年04月06日
Story: 官能文学の原点・谷崎潤一郎原作の映画化で、消え去ろうとする性欲を、息子の嫁によって蘇らせようとする77歳の老人の姿を描いた文芸エロス。嫁と舅の禁断の関係を若尾文子、山村聰の名コンビが体当たりで演じ、エロスの極致をえぐる問題作。77歳の卯木督助は、軽い脳溢血で寝たり起きたりの日々を送っている。それに今では、完全に不能である。しかし、不能になった老人にもある種の性生活はあるのだと思っている。そんな督助の性と食欲だけの楽しみを、息子・浄吉の嫁・颯子は察していた。ある日、老人がベッドでぼんやりしていると、突然浴室の戸が開き、颯子が顔を出した。「あたし、シャワーの時だって、ここ閉めたことないのよ」 老人を信用しているからか、入って来いというのか、老いぼれの存在なぞ眼中にないのか、なんのためにそんなことを言うのだろう。夜になり、シャワーの音がしてきた。幸い誰もいないと、老人は浴室へにじりよった・・・。
【キャスト】
山村聡、東山千栄子、川崎敬三、若尾文子、村田知栄子、丹阿弥谷津子、石井竜一、倉田マユミ、藍三千子、響令子、小笠原まりこ、中田勉、永井智雄、藤原礼子、大山健二