浮草
2017年05月30日
Story:
摩半島の西南端の小さな港町にやってきた旅役者の一座を中心に、親子の絆や女の嫉妬心を名匠・小津安二郎監督が描いた、1959年公開の文芸巨編。志摩半島の西南端にある小さな港町。そこの相生座に何年ぶりかで嵐駒十郎一座がかかった。座長の駒十郎を筆頭に、すみ子、加代、吉之助など総勢十五人、知多半島一帯を廻って来た一座だ。駒十郎とすみ子の仲は一座の誰もが知っていた。だがこの土地には、駒十郎が三十代の頃に子供まで生ませたお芳が移り住んで、駒十郎を待っていた。その子・清は郵便局に勤めていた。お芳は清に、駒十郎は伯父だと言い聞かせていた。駒十郎は、清を相手に釣に出たり、将棋をさしたりした。すみ子が感づいた。妹分の加代をそそのかして清を誘惑させ、せめてもの腹いせにしようとした。清はまんまとその手にのった。やがて、加代と清の仲は、加代としても抜きさしならぬものになっていた・・・。
【キャスト】
中村鴈治郎、京マチ子、若尾文子、川口浩、杉村春子、野添ひとみ、笠智衆、三井弘次、田中春男、入江洋吉、星ひかる、潮万太郎、浦辺粂子、高橋とよ、桜むつ子